<質問> 夜寝る前に食べると太るんですか?夜遅くはBMAL1(ビーマルワン)という遺伝子の働きで脂肪がつきやすくなると聞いたのですが本当ですか?(23歳女性)
数年前からBMAL1(ビーマルワン)という遺伝子の働きで脂肪がつきやすくなって太りやすくなる。
その遺伝子が、夜遅い時間にたくさん出るので、夜寝る前に食べると太るという噂がありますが、本当なのでしょうか?
答えは、
夜寝る前に食べたとしても、
BMAL1(ビーマルワン)遺伝子の働きで太ることはありません。
論文にBMAL1(ビーマルワン)遺伝子が多く出る夜遅くに食べると肝臓の脂肪が少し増えたと書かれてはいますが、体脂肪が増えたということはほぼ触れられていません。
BMAL1(ビーマルワン)遺伝子は、埼玉医科大学医学部生理学の池田正明教授が1997年に発見し、命名したものです。
そもそも池田正明教授の論文は、BMAL1(ビーマルワン)というタンパク質が、人間の体内時計に深く関与しているという内容で、太りやすくなったり、痩せやすくなったりなどのダイエットに関する論文ではありません。
BMAL1(ビーマルワン)遺伝子の働きの一つにエネルギーを脂肪細胞に溜め込もうとする働きがあるので、その特徴に色んな情報が乗っかってBMAL1(ビーマルワン)が多く出る夜に食べると太りやすくなるという考えが広まったかもしれません。
夜寝る前に食べてもBMAL1(ビーマルワン)遺伝子によって太るということと因果関係はあまりないと思ってください。
夜寝る前に食べても太らないの?
そうすると、夜寝る前に食べても太らないの?
ということが気になると思います。
答えは、夜寝る前に食べると、
ある条件を満たしていれば太らなくなり、
条件が満たされていないと太りやすくなります。
その条件とは、グリコーゲンの量になります。
※グリコーゲンとは、体内で作る炭水化物の一種で筋肉や肝臓、血中にエネルギー源(代謝に必要)として蓄えられている物質です。
ざっくり言うと、お米などの炭水化物(糖質)がグリコーゲンという形になって筋肉や肝臓、血中に蓄えられていると思ってください。
このグリコーゲンは人が活動するときのエネルギー源として使われます。
このグリコーゲンが体内に少ないときは、
お米やパンなどの糖質を夜寝る前に食べても太りません。
反対にグリコーゲンが体内で満たされているときに夜寝る前にお米やパンなどの糖質を食べると太りやすくなります。
理由は、グリコーゲンは運動(筋トレなど)をするとたくさん使います。
この状態の時に糖質を含む食事を夜寝る前に食べてもグリコーゲンの回復として体内で使われるので体脂肪は増えにくいです。
なので、太りません。
反対に、朝、昼としっかり糖質を含む食事を食べて、
グリコーゲンを使いきれずに体内に多くある状態の時に、
糖質を含む食事を夜寝る前に食べるとグリコーゲンが溢れて体脂肪に変換されやすくなります。
結果、太りやすくなります。
と、いうことは、夜寝る前の食前に運動をしていれば太らないということです。
(とはいえ、食べすぎてハイカロリーになれば太ります。)
ですので、夜寝る前の食事の前に運動された日は、あまり気にせずに食べても大丈夫です。
反対に、運動をしなかった日はグリコーゲンがあまり使われていないので夜寝る前の食事はお米やパンなどの糖質を少なくされるとお勧めです。
そんな時は、お米やパンなどの糖質よりも肉、魚、卵、豆腐、豆類などのタンパク質を優先して食べるといいですよ♪
まとめ
○夜寝る前に食べ太ることとBMAL1(ビーマルワン)遺伝子は関係がない
○寝る前に食べて太るか太らないかはグリコーゲンの量で変わってくる
○夜寝る前に運動をしていれば、食べても太らない
この記事へのコメントはありません。