質問
ウォーキングやジョギング等の有酸素運動は、ダイエットの効果を悪くしてしまうと聞いたのですが、本当でしょうか?(44歳男性)
答えは、本当です。有酸素運動をし過ぎるとダイエットの効果を悪くしてしまいます。
有酸素運動をし過ぎるとダイエット効果が悪い理由
有酸素運動というと、ウォーキングやジョギングを思い浮かべると思います。
最近のマラソンブームでジョギングをされている方も増えてきました。
では、有酸素運動はダイエットに関して効果的なのでしょうか?
実は、効果的ではありません。
マラソンをしている方に関して言えば、心肺機能を高める効果はとても高いので良い運動です。
ただ、ダイエットに関しては効果的ではありません。
理由は、簡単に言うと、
有酸素運動をすればするほど、体がカロリーを消費しないような仕組みになってしまうからです。
ランナーを例にあげて説明します。
走る
↓
カロリーを消費
↓
次第に体が走る刺激に慣れてカロリーを使うのを防ごうとしてしまう
この流れが起きてしまい、せっかく有酸素運動をしているのにダイエット効果が出にくくなってしまうのです。
このメカニズムを詳しく説明すると…
有酸素運動をしすぎてしまうと、脱共役タンパク質(UCP)というタンパク質が減ってしまいます。
この脱共役タンパク質が何かといいますと、体温を担うタンパク質のことです。
この脱共役タンパク質が一体どんなものなのかを一連の流れで説明します。
脱共役タンパク質=体温を担うタンパク質
↓
体温は、体のエネルギー源であるATPを使用してエネルギーを作っている。
↓
ATPを作るときにムダが出来る
↓
このエネルギーのムダが熱を発生させる
↓
この熱を発生させる役割を果たすのが、脱共役タンパク質
だから、
赤ちゃんは、この脱共役タンパク質がとても多いので、体温が高く代謝が良いのです。
反対に、ご年配の方は、脱共役タンパク質が少ないので体温が低く代謝が悪くなってしまいます。
ということは、有酸素運動をし過ぎると…
脱共役タンパク質が減ってしまう
↓
安静時(運動をしていない時や、消費活動をしていない時)の消費カロリーが低下してしまう
↓
代謝を落としてしまう
↓
カロリーを消費しにくい体質になってしまう
↓
ダイエット効果が悪くなってしまう
このような流れから、有酸素運動をし過ぎてダイエットをすると、始めこそ効果は出ますが、次第に効果が出にくくなります。
そうすると、せっかく努力しているのにダイエット効果が悪くて嫌気が差してダイエットに失敗してしまいやすくなります。
その他にもこんな影響が…
有酸素運動をしすぎると、疲れが溜まりやすくなります。
そうすると、ダイエットに有効なホルモンの低下が起こってしまうだけでなく、
太りやすいホルモンであるコルチゾールというホルモンの分泌が増えて痩せにくくなってしまいます。
ダイエット効果が出る有酸素運動の頻度
とはいえ、有酸素運動がダイエットについて「悪もの」と言いたいのではありません。
有酸素運動はやり出すと癖になりやすく、どんどんし過ぎてしまう傾向があります。
そうならないように、気をつけましょうということです。
もちろん適量ならダイエットに有効な運動です。
ダイエットに有効な有酸素運動の頻度は、
1回30分、週に2~3回で十分です!
しかも1回30分を続けてやらないといけないわけではありません。
1日の中で30分を小分けにして、10分を3回行って合計30分でも十分に効果があります。
ダイエットで有酸素運動を取り入れるならそれ位の頻度で大丈夫ということです。
ちなみに、ダイエットに大変有効なのは、食事改善とウェイトトレーニングです。
※マラソンの記録向上を目的とする場合は、心肺機能を高くするてめにもたくさん有酸素運動の練習が有効です。
お伝えしているのはあくまで有酸素運動がダイエットには効果的ではありませんよということです。
まとめ
・ダイエット目的のために有酸素運動をし過ぎると、代謝が落ちて反対に痩せにくくなる
・頻度は、1回30分、週に2~3回でOK
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